仲が良かった人が急に亡くなるというのは大変なストレスであり、そうそうこの様な事があってもらっては困る。
実際、私の周りの人が不幸にも亡くなったのはこの人くらいしか思い浮かばない。
なんというか、まだ本当に早すぎる死であった。
亡くなってから既に結構な期間が経過してしまったが、最近、この墓参りに行ってきたのでここに報告する。
本件の出だし記事は下記にも書いているので併せて参照されたい。
【ご家族への連絡について】半年に一度、継続して連絡させてもらっていました。
先の記事にも書いていたが、最も優先するべきはご家族の気持ちである。
その場合、私の気持ちなどはどうでもよい。
上記の記事で言っているように、葬式には行けなかったので、墓参りをさせて頂こうと、何度か連絡をさせてもらっていた。
大体、半年に1度くらいの割合で、連絡を取らせてもらっていたが、時期については色々気を使ったものである。
例えば、ー周期法要等忙しい時期は連絡を取らない様に。
また、お盆とか、家族が集まりそうな時も避ける様にしていた。
そして用件だけお話させて頂き、すぐに電話を切っていた。
多分、良く知らない者から電話が来て立ち入った事を話されるのでは負担であるだろう。
そうこうしているうちに、電話口でお話をさせて頂く限り、段々時間も伸びていき、故人の昔話迄させて頂けるようになった。
なにせ、私も慇懃なのは苦手な質だ。
昔の恩人の仕事上のエピソードや会社上の立場、ついでに私の立場についても面白おかしく語らせてもらった。
元々、親切な奥様であり、色々な都合や気持ちの整理が必要で、納骨に長くかかってしまったようである。
結局、最後にはあちらから連絡を頂いた。
大変申し訳なく、かつ大変ありがたい。
【墓参りの準備について】ミスタードーナツをお供えしました
なにぶん、誰かについていく墓参りという事はあっても、積極的にたった一人で墓参りに行くなどという事をしたことがない。
どの様な手順や準備が必要なのかという事はさっぱり分からないから調べる必要があった。
葬儀の手配をする会社や、墓石を販売する会社のホームページではそのあたりの事が詳しく書いてある。
幾つかのページを確認し、総合的に下記の品々を持って行く事にした。
線香、ライター、ろうそく、花、お供え物、紙、ごみ袋、ほうき、ちり取り
ライターはバーベキューをするから何年間も使っているものが家のどこかにあるはずだ。
でも、線香やろうそくなどは当然な事ながら備えがなく購入が必要。
せっかくだし花もあった方が華やかであろうという事で持って行く事にした。
スーパーの野菜売り場の隣に売っているのを見たことがある。
そして、ふと、お供え物は何が良かろうと考えた。
通常に考えれば、売っているようなものは仏壇に供える白とかピンクとかのらくがんみたいな砂糖菓子だ。
でも、私の知っているその人は、酒は飲まないが甘いものが好きだった。
あの砂糖菓子も甘そうだが、せっかく行くのだ、どうせなら好きそうなものを供えたい。
そこで、ミスタードーナツのオールドファッション、これはもっともドーナツらしい物。
それと、甘くてチョコがたっぷり乗っていそうなゴールデンチョコレートを持って行く事にした。
故人ならこれで間違いはあるまい。
そして、上記の持ち物に紙が入っていたが、これはお供え物を置くのに使用するのだ。
墓石に直置きでは申し訳がない。
恰好はどの様な物でもよいとは書いてあったが、それも気が引けたので、スーツの下と半そでシャツにしておいた。
ネクタイは勘弁してもらう事にした。
【墓の前】 結構長い時間滞在しましたね
お墓は丘陵地帯の公園の様な場所だった。
広くて大きいが、区画ごとに分かれていて大分近くまで車で行く事が出来る。
水桶やごみ箱もそれぞれの区画ごとに準備されていて大分便利な感じであった。
まだ梅雨明けはしていないはずだが、異様に暑い。遠くに山と入道雲が見える。
それと虫の声。セミだろうか。
まずは、お墓の掃除である。
ちり取り、ほうき、ごみ袋とかを持って行ったのだが、墓石を拭く為の布を持って行くのを忘れてしまった。
桶はあって水もあるのだが、拭くものがない。
仕方がないので、一旦車に戻って、ティッシュペーパーを箱ごと取ってきた。
エコではないかもしれないが、めったにある事ではないので勘弁してもらおう。
次、行く時には掃除用の布も持って行く事にする。
ただ、未だ建立して間もない墓であり、きれいであったので特段する事もない。
ある程度きれいにしたら、花を供えて、更には紙の上にミスタードーナツで購入した前述の2つのドーナツを置いた。
本来ならこの紙は和紙が良いらしいが、家に有った新しいコピー用紙で代用。
ここで、大分お墓まいりらしい形になった。線香に火をつける事にする。
何やら線香にライターから直接火をつけるのはいまいちよくない事の様だ。
ろうそくに一旦火をつけてそこから線香に火を移すのである。
更にはろうそくを消す時も息を吹きかけるのは良くない。手とかであおいで消すのだそうだ。
何本かの線香に火をつけて台に置き手を合わせる。
ここで、ようやく大願達成である。
せっかくの機会だ、線香が燃え尽きるまでいる事にした。
この様な可能性も考えて、線香は比較的短い物を購入しておいた。
でも、凄い暑い日だったので、汗が噴き出てくる。
心行くまで心の中、まして独り言のように口に出して墓石に向かって話をしたが、20分位の間には私も暑くて倒れそう。
会社の事とか、個人的な事とかか色々話することがあると言っても、一方的に話をするだけでは5分もすればネタも尽きる。
ボーっと手を合わせたり、立ったり座ったりを繰り返すことになる。
一度決めたらそれに辺に拘ってしまう癖も、時と場所を選ばないと考えものだ。
あまりに暑い日だったからか、他にはほとんど人が来なかったのが救いだった。
かといって、目をつぶって手を合わせている最中に誰かに話しかけられでもしたらびっくりして腰を抜かすか、卒倒する事であろう。
いやそうでないにせよ、人が来ないという事は、熱射病にでもなって、墓の前で倒れていたら大迷惑になってしまう。
もうちょっと考えをめぐらさなければならないと後で反省させられた。
【まとめ】
お線香が燃え尽きた後、全てを片付けて帰ってきた。
供えた花もそのままにせず、もったいない気もするが処分してきた。
当然お供え物ものである。
お供え物は、その供えるという目的に使用後、食べてもよいものだそうだ。
でも、結構な長い間炎天下に置いたドーナツ。 ほかほかに温まっている。
おまけにチョコだし、いまいち食べる気にはなれなくて花と一緒に処分してしまった。
最後に、再度、軽く掃除をして戻ってきたわけである。
いつとは言わないが、きっとまた行く事だろう。
その時には、別のドーナッツを持って行くのと、もうちょっと涼しい時に行く事にしようと考えた。
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